皆さんこんにちは。
京都競馬場で先週予定されていた土曜日のレースは大雪の影響で中止となり、月曜日に代替開催されました。私の住む滋賀県でも雪が降り積もり、朝は雪の中で馬たちが調教する姿が見られました。厳しい寒さの中で働く関係者の皆様、本当にお疲れ様です。クリストフさんにフランス競馬で雪や天候が変わった場合はどうなるのかと尋ねると、「フランスのローカル競馬場でも雪が降って競馬が中止になることがありました。他には、霧で視界が悪くなり、レースが遅れたこともありましたね」と話しました。日本では公共交通機関が予定運休することがあります。特に冬の天気が安定しない時期は自宅からの競馬場への移動手段をネットなどであらかじめ確かめるようです。「高速道路が使えなくなる情報は聞いていましたが、今回は幸いにも東京へ向かう新幹線に影響はありませんでした。天候が心配な時は、調整ルーム入室に間に合わせるために余裕を持っています」と電車を使って無事に競馬場に移動したようです。
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土曜日の東京競馬場のハイライトは、何と言ってもアーモンドアイ産駒のアロンズロッドが見事なパフォーマンスを見せたことでしょう。アロンズロッドは一番人気に支持され、ゴールを先頭で駆け抜けた時はお客さんからの大きな声援が上がりました。「今年初のレースは久しぶりということもあり、プラス12kgと少し太めでした。距離も短かったため勝つことができませんでしたが、今回はしっかりと仕上がり、適距離の2400メートルで勝利することができました。ファンの皆さんが盛り上がっていたのはゴールした時に私にも聞こえていましたよ」と振り返りました。さらに、「アーモンドアイと似ている部分が多く、肩からのダイナミックで大きな走法はお母さんの走りを思い出させます。また、非常にレースに前向きで、最後まで真面目に走る姿勢も共通しています」と声が弾んでいました。アーモンドアイの産駒に騎乗することに特別な思いがあり、これからデビューするその兄弟に乗るのも楽しみな様子でした。
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先週、フランスの競馬界に多大な功績を残したアガ・カーン殿下がお亡くなりになりました。クリストフさんは公式のインスタグラムで追悼の意を表しました。殿下は世界1200万人のイスマイリーイスラム教徒の精神的指導者でした。彼に会うためだけに競馬場を訪れる人もいるほど、その影響力は絶大でした。代表的な所有馬には、シャーガー、シンダー、ザルカヴァ、ダラカニなどがいて、凱旋門賞を4度勝利しています。
クリストフさんは2009年から2013年までアガ・カーン殿下の専属騎手として契約を結び、サラフィナとのコンビでいくつかのG1 で勝ち星を挙げました。「競馬に騎乗するのはもちろんのこと、殿下とは何度もミーティングを行いました。また殿下がシャンティの調教施設を訪れてビッグレースの前の追い切りを見にくることもありました。とてもジェントルマンで、レース後に私が馬の状態についてお話しすると、しっかり耳を傾けてくれていたのが印象的でした。厩舎関係者から得た馬の特性を活かして牧場の生産に反映していました」と語ります。緑地に赤い肩章の勝負服は前の世代から受け継がれ、100年以上の歴史がありました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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前回のブログではインドダービーに騎乗したことを紹介しました。サイキックスターと挑んで結果は14着でした。クリストフさんは「再びインドで騎乗できたことが嬉しかったです。温かく迎えてくださった皆さんに感謝していますし、インド料理も楽しみました」と振り返りました。しばらく日本で騎乗した後にサウジアラビアの海外遠征をプランしています。「引き続き応援よろしくお願いします!」と力強く話していました。